2010年6月7日月曜日

「今日も世界のどこかで」

今日、商談をしていたブースで、何気なく、お声をかけていただいた。
おそらく、来客者へ対するあいさつの一環なのだろう。

と思って、油断をしていたら、これがなんと、
前職の新人時代に、お世話になっていたお客様だった。

実は、今日、打ち合わせのため、お邪魔する前に、
場所を確認しようとしたところ、会社のホームページを見て、
社長のところに、その人の名前があって、びっくりしていた。


「あ、偉くなっているんだなぁ」と思ったものの、
商談のカウンターパートではないので、お会いすることはないだろうと思っていた。

なので、まさか声をかけて頂き、ご挨拶ができるなんて思ってもみなかった。
最後に、お会いしたのは、おそらく、退職の引継のためだったので、
おそらく、ほぼ12年ぶりの再会だ。

昔は、新人だということを割り引いても、段取りの悪い、
社内のルールに引きずられる出来の良くない営業マンだった。
(未だに、自分でも、反省するところがあるので、
恥ずかしながら、まだまだ成長途上ではあるのだが…。)

その方は、すごく頭の回転の早い人で、かと言って、強圧的なところもなく、
出来の良くない僕に、「頭つかわなあかんで」とよく言い、鍛えてくれていた。
おそらく、あらゆる人に対して、上下、ウチソトの違いにとらわれることなく、
そのような接し方をされているのだと思う。

なので、おそらく、僕のことも、覚えていないかもしれない。
でも、新人の頃の、一番吸収のいい時期に、このような方に出会い、
学びを得たことは、僕自身にとって、一生の宝になっていると思う。

ビジネスマンの駆け出し時代に、
そのような方と出会えたことは、本当に、幸運だった。

だから、僕も、多少出来の悪いと感じる営業マンも、
若く、一生懸命に食らいつく人には、厳しくも、温かく接しようと思っている。
そういう風に、僕自身が鍛えられてきたのだから。
おこがましいが、ご恩返しのつもりだ。

おそらく、そうやって、社会は回っているのだろう。
そして、今日も、きっと世界のどこかで、そういう出会いが生まれている。

そうやって、人は、何らかの気づきを得て、成長していくのだと思う。

0 件のコメント: