2014年5月25日日曜日

【「捨てる」こと「捨てない」ことの判断軸】

園山征夫さんの新刊『礼節と誠実は最強のリーダーシップです。』は
もう、読まれましたか?

園山さんは、当時経営危機の
ベルシステム24の立て直しを託され、
1986年専務、87年43歳で同社社長に就任。

就任早々、社員に「6つの約束」として、
会社の将来像を示し、94年に店頭公開、
99年に東証一部に上場を達成されます。

その会社に、僕自身、1996年に入社。
98年に、今の会社を設立するために退社しましたが、
それまでの期間において、「園山イズム」の薫陶を受けました。

この本は、園山さん自身の若いころ、
自分一人の失敗が、上司や同僚、部下、
時には取引先などたくさんの人を巻き込んでいること、
この人たちの協力を仰がない限り失敗から事態を
回復できないという当たり前のことに気づいた経験からきています。

そして、ミドルマネジメントのリーダーが、日常的に、
直面するもろもろの業務や事象を横軸にして、
礼節と誠実さをもった対応方法の具体例を縦軸に示し、
この交錯するところでビジネスマンとして望ましいリーダーシップを
テーマごとに浮き上がらせる構成になっています。

とても読みやすい平易な文章に込められた知恵は、
読めば読むほどに味わい深いものであると気づかされます。

【ささった言葉】
・小事は大事
・(会社の成長について)踊り場に長く滞在しないこと
・(トンガリ(とがった)社員)個別のテーマを与え、時限を守って報告を受ける
・仕事の全体像を示す
・息抜きのイベントを催し、コミュニケーションを良くする
・視点を変えて、繰り返し話し合う
・ローテーションを組む
・感謝の気持ちを物で示す、全社での表彰をする
・湿り気のある関係 
・じっくり考えて「やらないこと」を明示する
・情報を伝えようとしすぎると、説明部分が欠落しがち
・撤退ハードルを明確にし、「撤退する」と宣言する
・「最初に、適切に仕事をする」
・「常に目的意識を持って仕事をする」
・「単純な答えには意外に嘘がない」
・「“事を行うに当たって、一番大事なものは、『気魄』”だ」
・いきなり高すぎるハードルを設定していないか

ミドル層を対象に、とありますが、
階層を問わず、一度、手に取り、
自分の状況と照らし合わせてみることをおススメします。

さらに、ゴージャスなことに、
園山さんが、質問に答えてくれました。





Q【園山さんへの質問】

「無用の用」も、考えるとやはり捨て切れないのです。
そのあたりのバランスというか、エッセンスを、またお聞かせください。





A【園山さんからのご回答】

「得ること」と「捨てること」のバランスが大事ですね。

http://www.yukio-sonoyama.com/column/1182.html



「得るもの」:信頼、信用、部下の「頭の中に潜んでいる知恵」
「捨てるもの」:過去


などありますが、皆さんはどうお考えになりますでしょうか?


2014年5月3日土曜日

【それでも僕は夢を見る 「夢との向き合い方」を描いた物語】
























夢はいつも僕を裏切る。

第一志望には受からなかった。

好きになった人には
振り向いてもらえなかった。

やりたい仕事に
就くことは
できなかった。

でも、
夢(こいつ)は
僕のそばにいて
能天気に僕を
はげましてきた。

大丈夫、大丈夫!
コピーの取り方しだいで
出世も全然あり得るよ!

この女の子、絶対、
君に気があるって!
だって絵文字多いもん!

やっぱり
企画の才能あるねー!
次の人事異動で確実に
抜てきされるよ!

でも
でも
でも
でもー

まだまだこれからだよ!
がんばれば
夢は必ずかなうから!

ファイト!
ファイト!

でも、
もう限界だー。

これ以上、
君と一緒にいても
苦しいだけだから……

僕は夢を、
捨てた。

……………
もって、
あと3日だろう。
親族にご連絡を

身寄りの方は
いないそうです。

ベッドの上に
身を横たえた私は、
これまでの人生を
振り返っていた。

そのとき
私の頭に浮かんでくるのは、
なぜか、何かを夢見て
悪戦苦闘した日々だった。

かなわなかった夢なのに
あの日々が輝いて見える。

夢は、
捨てるべきじゃ
なかったのか?

いや、もうよそう。
すべては終わったことだ……。

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このあと続く物語で、僕らは気づく。
夢のなんたるかを・・・。

かなわないから、夢を捨てるべきなのか?
死の直前に叶わぬ夢を見ることは無意味なのか?

あなたは、どう思いますか?