2013年12月31日火曜日

【『銀河鉄道』に乗る前に】


久しぶりに、
『銀河鉄道の夜』を読んだ。

文章の表現だとか、技巧とか、
一旦、脇において置く。

改めて、読んで見た、
僕の疑問は、1つだった。

「なぜ、ザネリでなく、
カムパネルラを死なせたのか?」

という問いだった。

善行が自らに舞い戻るなら、
罪のないジョバンニをいじめる、
ザネリこそ、罰を受け、
励ましてくれたカムパネルラを
殺すことは、道理が通らない…。

これは、宮沢賢治自身の
原罪にも、ぶつかる。

質屋を営む生家は裕福で、
その周りにすむ、農民は貧しい。

その理由がわからず、
彼は自身の暮らしを恥じていた。

自分は何かこの世のために
していないのに、恵まれた環境。
また、真面目に仕事に
打ち込むも娘を身売りする農民。

この違いは何か?

「なぜ、私は私であり、
私は、あなたではないのか?」

彼は、その疑問への答えを、
あらゆるものが、
因縁で結ばれる宗教に
見つけたのではないか?

つまり、答えは、
「私は、あなたであり、
あなたは、私である」と…。

だから、「世界がぜんたい
幸福にならないうちは
個人の幸福はありえない」
と考えたのではないか?

それをわかりやすく
表現するために、あえて
「意地悪な」ザネリを救い、
「優しい」カムパネルラを
死なせたのではないか?

そして、「輪廻転生」で、
妹トシに再び会えるという祈りに
なぞらえたのでないかと。

そう、全ての命はつながって、
永遠に生き続けるのではないか?

一瞬、生きることも、
永遠を、生きることも同じだ。

だから、今をここで
力の限り生き抜かなば、と思う。

いずれ銀河鉄道に乗るのだから。









2013年12月29日日曜日

【顧客創造と2013年朝活総括】

「朝活、それおいしいの?」


参加している早朝ドラッカー
Skype勉強会の1月のテーマ


朝活していない人からすると、
「忙しいのに、何してんの?」
的なことをたまに言われます。


記事は、僕らがひそかに、
「朝活界の仙人」と呼んでいる
楠田 武史さんが、2013年の
朝活を総括してくれたものです。

『朝活』と言っていますが、
昼活、夜活もあるので、
主に朝というだけで、
大きい意味でいえば、
「家、仕事」以外の活動です。

家庭、プライベートな空間が、
『スタートでありゴール』で、
仕事場が『折り返し地点』と
すれば、僕は、朝活を
『給水所』かなと思っています。

(例えがうまいかどうかはさておき)

家庭とも、仕事場とも違う
自分を発見や実験できる場所。

もちろん、完全に人格が
変わるというわけでありません。

ただ、ちょっとしがらみのない、
わりと素の自分に向き合える。

・背景の違う人たちが、集まる。
・思わぬヒントが得られる。
・居場所を見つけられる。

そんな場所です。

参加される人も、学生、
ビジネスマン、主婦、
官僚、政治家、経営者、
外国人などなど…。

…………………………

ダイバーシティが多くの
企業で叫ばれていますが、
こういう、いわば、
お金のやり取りがメインでは
ない世界、持っているアイデアが
否定されずに交換できる世界。

こういう世界を知ることで、
自分とは違う場所や意見を
実感し、相互交流や相互理解が
進んでいくのかもしれません。

ビジネスの視点で言えば、
「企業の目的として有効な
定義は一つしかない、
すなわち、顧客の創造である」
とドラッカーは言います。

じゃ、「顧客の創造」とは、
何か?

それは、お客様の潜在意識の中に
需要はあるのに、まだ商品化されていないものを提供すること

そうだとしたら、朝も早くから、
こんなに人がいきいきと
できる場所を企業や自治体は
提供できていたのか?

提供する」、この考え方も、
もう無理なのかもしれない…。

一緒に作り出す、その最初の
きっかけを用意する。

企業が、そう思ったとき、
また、新しいカタチが
生まれるのかもしれません。

ネットで、PVが稼げるのは、
「ツッコミどころがある文章」
なんだそうで、それは何を
意味するのか?

『自分ゴト』、言ってしまえば、
当事者意識を刺激されるから、
見過ごすことができない。

つまり企業が
提供するサービスも、
そうあるべきじゃないのか?

マニュアルで、がちがちに
するのではなく、どこか、
お客様の声に合わす、そんな
当事者意識を刺激するような、
カスタマイズがいるのでないか?

『書を捨てよ、町へ出よう』
ではないが、町という社会には、
そのヒントは、必ずある。

僕自身も、「こうだった」
「こうあるべき」という
イメージがよく崩されます。

『給水所』『アウェー』
『サードプレイス』と、
いろいろありますが、
朝活未体験の方は、2014年一度、
『新しいトビラ』をノック
されてはいかがでしょうか?

思わぬ発想や、逆に
普段思ってたことの再確認が
できるかもしれませんよ。











2013年12月15日日曜日

【政治と宗教】

ドラッカーを読んで思う。

宗教は全ての人を救うことを望む
政治は多くの人の幸福最大化を図る

「全ての人」と「多くの人」

しかし、基本的人権は、
「全ての人」にある、とされる。

そこに「ギャップ」がある。

また、「多くの人」が、
独裁の場合は、「特定の人」になる

宗教は、その思い故に、
存在価値があり、
人のよりどころになる

しかし、今までの人類史において、
それが達成されたことはない。

これは、宗教が、人を救えないと
いう話でなく、「全ての人」と
した場合の話だ。

だから、目の前の「一人」を
救うことはあるだろうし、
これからも、そうあると思う。

翻って、「政治」

日本において、民主主義が、
標榜されている以上、
基本は、多数決だ。
故に、敗者が生まれる。

敗者のよりどころが、
宗教となり、この社会のあり方を
根本的に変えようとする行為は、
「聖戦」につながる。

暴力的に、短期的に行うと
すればテロになるし、
そのことを、1995年に、
日本人は、体験している。

政治が、現在の秩序を肯定し、
宗教が、それを否定すれば
そこに「迫害」は自ずと
発生する。

しかし、社会の価値観が
変化する以上、政治も
新しい価値を取り込まないと、
人々の支持を失い、自壊する。

では、どうすれば良いか?

来たるべき時代のビジョンを見据え
長期と短期のバランスを考え、
今、取るべき手段を示す。

実行させ、フィードバックをする。
そして、当初の見込みと違う場合、
新しい価値観を取り入れられる。

つまり、「宗教」「経済」
「芸術」「歴史」「文化」など、
多元的な価値観を取り入れ、
「政治」を実現させることは、
「マネジメント」であるとも言える。

「最大多数の最大幸福」だけでなく、
「全ての人に幸福を」だけでない、
この矛盾を超えるアプローチがいる。

そして、「1人1人の幸福」が
実現される社会づくりを
自分たちで、考えて
作っていかないと、
いずれ自分たちや子供達が、
つらい目にあうことに
なるかもしれない…。

考え、実行するしかない。

でないと、「独裁」による
悲劇が繰り返されるかもしれない。

それも、ドラッカーを読んで、
気づかされることである。

…………………

マネジメントが経済と社会の
発展をもたらす。

経済と社会の発展は
マネジメントの結果である。

発展途上国など存在しない。

あるのはマネジメント途上国である
…………………










2013年12月13日金曜日

【ジャンヌダルクの物語】

中里桃子さんらが、
主催する六本木
ビブリオバトルに参加した。

ビブリオバトルとは、
読んでもらいたい本を
プレゼンを通して紹介し、
最も支持を集めた人が、
勝利する一種の知的ゲームだ。

場所は、ディスカヴァー・
トゥエンティワンさんで、
干場弓子社長も列席されていた。

オーディエンスの
つもりだったのですが、
投票結果の集計を待つ時間に、
1分間の飛び入りプレゼンを、
行うということで、
「祭り」に参加しました。

その模様は、こちら
http://www.ustream.tv/recorded/41656607



(僕の登場は、54:19あたりから)

僕が選んだ本は、
「月給たった5万円! でも、選びました 空回りの20代から、
30代でクックパッドの役員になれたわけ」


友人の小竹貴子さんが、
今月、出版された本だ。

会場には、20〜30代の
多くの女性がいた。

僕は、その人たちに、
読んでほしいと思ったので、
その人たちに、
語りかけるように話をした。
………………………
タイトルだけ読めば、
シンデレラストーリーを
予想されるかもしれません。

でも、これは、
ジャンヌダルクの物語です。

仕事に理解のない旦那と戦い、
商品に理解のない上司と戦い、
子育に理解のない環境と戦う。

ただ、ジャンヌダルクと
違うのは戦いを通して、
仲間が増えて、やりたいことを
実現できたということです。

みなさんも日々戦ってると思う。
その戦いに勇気を与えてくれる本

1時間で読めて、
10年間、そばに置きておきたい、
そんな本だと思います。

ぜひ、読んでみてください。
………………………

的なことをお話ししました。

まぁ、上手い下手の感想は、
聞かれた人にお任せするにして、
1人でも、何かのきっかけに、
貢献できたのだとしたら、
うれしいかぎりです。





2013年11月25日月曜日

父10周年

幾多のキャラの中から、「王様なめこ」をチョイスするセンス(^_^;)
長女が生まれた日。

ちょうど、「ちとも」があって、
初めて参加できなかったのを、
覚えている。

始め、たくさん贈り物を頂いた。

そんな彼女が、10歳になった。

彼女の成長は、
僕自身の励みになる。

たまに驚かされるのが、
彼女の「人見知りしない」能力。

子ども同士にさせると、
すぐに、友だちを作っている。

歯医者の治療の待ち時間とか、
イベントでの片づけ時間とか。

いずれ変わるのかもしれないが、
この「能力」があれば、
どこに行っても、なんとかなる。

・・・

最初の対面を済ませた後、
正直、実感がわかなかった。

そういう意味では、徐々に、
【親子】になり、僕自身も、
【父親】になりつつあると思う。

交響曲を奏でるように、
協力しながら、人の心に、
影響を与える香り(=存在感)が
出せる人になれと名づけた。

今もなお、成長途上だ。
彼女も、僕も。

追伸

「ただ、誕生日ケーキのセンス
なんとかならんのか?」
と、思わなくはない…。

こういう違和感を受け入れる。
これも、彼女らの成長。
良しとするか…。(^_^;)