2013年10月7日月曜日

【ちょっと気になるアート入門9:飴細工】『鉄と飴は、アツいうちに?』

facebookに投稿をした以前のものを、ブログ転載を機にバージョンアップさせました。

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タイムリミット2分の芸術、飴細工。

体験してきました。

80℃の飴の熱が逃げる迄の
そのわずかな時間が、勝負。

熱い!と思ったその刹那、
僕が、熱を奪っている。

今回、手ほどきを受けたのは、
若き飴細工アーティスト、手塚 新理さん

甘い顔していますが、
結構、スパルタですf^_^;)

師匠にお世話になり、なんとかかんとかできたウサギの飴細工

飴細工は、普通の彫刻とは、逆に端から作って行きます。

繊細さより、豪快さが必要。

握りバサミを使って飴を美しく造形する、
日本の伝統技術のひとつ。

歴史を紐解く。

“西洋菓子の飴細工と日本の伝統的な飴細工は、
この分野での交流が資料として認められないものの、

発祥の違いこそあれ、製法や技術にあまり大差がなく発展している。

11世紀にはアッバース朝の第35代カリフ、ザーヒルの命令で
砂糖細工が作られたとされており、菓子を技術的に装飾するという考え方がすでにあった。

ただしこれはあくまで焼き固められた砂糖菓子であり、飴状のものを加工したものではない。
日本の飴細工の歴史は、中国から来た職人が
京都に住み町で売ったことで技術が伝来したといわれ、

延暦15年(796年)の東寺の建立時に飴細工がつくられ、
供物としてささげられたという。


16世紀、南蛮菓子として成立した有平糖は
有平細工と呼ばれる高度な製菓技術を誇った。

享和元年(1801年)には良質の水飴が越後で作られて、
関西方面で広まったともといわれている。
江戸では飴職人が細工をした飴を街に出て売り歩き、細工の技術と種類が増えた。

引き飴技法によるバラの装飾


洋菓子の世界ではパティシエがその技術と芸術性を発揮できる分野である一方、
和菓子の飴細工は有平細工のような例外を除いて、
もっぱら大道芸、伝統工芸の1つと見なされている。


伝統工芸としての飴細工は、飴の特性上、
製作および保存の過程における扱いが難しいことをはじめ、

量産できないこと衛生的な面
さらに実物を目にする機会があまりないうえ、

その労力の割にはビジネス面での見返りが少ないことなどから、
見た目の派手さとは裏腹に、
技術の伝承がされにくい側面があった。

これに対して、洋菓子作りが趣味として一般化するにつれて、
その技法の1つである飴細工が
広く認知されることとなり、
カルチャースクールの洋菓子作りのカリキュラムで取り上げられるようにもなっている。”

                                             (wikipedia より)

なるほど。

だから、聞くところによると、現代日本には、確かな技術を持つ
飴細工職人は、数名程度にまで減少してしまったそうだ。

ビジネスは、やはり大事。それがなければ、
伝統の継承もままならない現実が、確かにある。


だからこそ、芸術も、たくさんの人たちに支持されるアツいうちに、
手を打たないといけない。

今、ここに至っては、正直、飴のようには、甘くはない現実。
ただ、熱い飴は、案外伸びる。

これから飴細工が、伝統の灯が消えることなく、
末長く伸びるように、広がりますように。


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