経済なき道徳は寝言である」
(二宮尊徳)
『ハンナ・アーレント」を見た。
ハンナ・アーレントは、
抑留された経験もある、
ドイツ出身ユダヤ系アメリカ人。
彼女はハイデッガーに、
師事し、『全体主義の起源』を
著した政治哲学者。
その彼女が、ナチス幹部
アイヒマンの裁判を傍聴する。
そこで、彼女は、
ユダヤ人社会を大いに揺るがす。
“ユダヤ人コミュニティの、
指導者もナチスに協力した。
もし、なければ450〜600万人まで
ユダヤ人は虐殺されなかったと…”
ハーナント曰く、
「アイヒマンは小役人。
上からの命令を唯々諾々と、
忠実に聞いた結果、思考を停止させ、良心を手放した。
そして、巨悪に加担した。
でも、誰でもその立場に
なれば、そうする。
悪は、狂信者や変質者によって
生まれるものでなく、
ごく普通に生きていると
思い込んでいる一般人によって
引き起こされてしまう。」
その概念を、彼女は
「悪の凡庸さ」と呼んだ。
また、それは、
ミルグラムが、行ったいわゆる、
「アイヒマン実験」が裏付ける。
この映画のあと、
「どんな未来を作りたいか」と
いうワークショップ参加した。
僕は、「自由な社会」を
作りたいと思った。
やりたいことがやれる。
言いたいことが言える。
意に添わないことはしない。
戦争中のユダヤ人指導者も、
同じことを考えていたはずだ。
できなかったのは、なぜか?
稼ぐ力、いわゆる
経済的自由がなかったからだ。
だから、仲間を売ったんだ。
日本も同じ状況があった。
原発の誘致だ。
http://bit.ly/1cRk7rh
中でも、象徴的だったのは、
反対運動のリーダーが、
町長になったのだが、
内側から町の現状と向き合う中で
財政の問題を理由に、
新たな原発の誘致を表明していく…。
その結果、40年間、町は豊かに…。
しかし、東日本大震災が起こった。
彼らは、故郷を失った…。
もし、彼らに、原発誘致以外に、
稼ぐ力があれば…
貧乏でもいいと
貧乏でもいいと
覚悟を決められたら…
外野が言うべきではないかもしれないが、
結果は違ったかもしれない…。
アイヒマンは、家族の誕生日に
花束を贈るような平凡な愛情を
持つ普通の市民であった。
そんな彼が、
一定の条件下では、
一定の条件下では、
誰でもあのような
残虐行為を犯す。
僕らは、稼ぐ力をきちんと持ち、
「たかが金」で仲間を売ったり、
意に沿わないことをしないように
しなくてはいけない。
だから、まずは、本業で、
足場を固めることだ。
足場を固めることだ。
そんな思いを改めて強く持った。
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