理想と現実の狭間
社民党が、連立政権を離脱した。
連立政権を組んだ際の、「連立合意」をめぐって、
民主党と、社民党で、意見が分かれたからだ。
理想と違った現実にぶつかったときに、
1.当初の理想を脇に置き、現実に合わせること。
2.理想を変えずに、つらぬくこと。
どちらが正しいのだろうか?
日経新聞では、“理念を伴う現実主義を”なんて書いてあったが、
結局、それは、現状追認しかないのではないか?
国民が、民主党を含めた連立政権に、政権交代を託したのだから、
このごたごたの責任の一端については、甘んじて受けないといけない。
たとえ、個人の意見が、別だとしても。
それが、民主主義を担う責任の取り方だ。
話を元に戻すと、今回の鳩山首相の変節は、
タイムスパンを1年単位で考えるならば、致し方ない。
普天間や米軍との関係を考えた場合、
それが、とりうる最善の策だ。
しかし、10年単位で考えた場合、社民党の理想もありだ。
ただし、その場合は、他国からの侵略からも、
米軍との関係悪化も、現実的視野に入れて、考慮した上で、
そのリスクと現実を受け止めなければならないが。
少なくとも、自衛隊を「自衛軍」として、他国からの侵略に備え、
場合によっては、韓国のような徴兵制をとらなければならないかもしれない。
国防の大部分を日本自身で、引き受ける必要もでてこよう。
そんな、覚悟ができるのだろうか?
現実に起こり得る問題点
①国防力の減退
独立と孤独は同じ言葉でないように、
同盟を破棄して、「自衛軍」で、
全てを賄うことを意味しないと思うが、
一時的に国防力が下がるのは否めない。
その間隙をつかれたとしたら・・・。
もちろん、それに対して
手段を講じることが必要なのは言うまでもないが、
それを補う費用は、片方でどこから捻出しないかという
新たな問題もはらんでいる。
②沖縄経済への影響
沖縄の失業率は高い。
http://goodjoboki.com/jobshadowing.html
基地関係の収入が減れば、沖縄経済への影響がでる。
経済の悪影響がもたらす、離婚や自殺が増える可能性も、
今以上に、考慮しなくてはならない。
では、沖縄の基地をそのままで良しとし、
これからも、負担をかけ続けるのか?
では、どうすればいいのか?
堂々巡りで、正直、答えは見つからない。
そんな自分が偉そうに、現実に対峙している人間を
悪しざまに言えるはずがない。
ただ、少なくとも、必要なものはわかる。
それは、「期間」と「合意」と「覚悟」だ。
「期間」は、いつまでに、なにをする?
「合意」は、どうする?住民とは?アメリカとは?
「覚悟」は、国防力の一時的な減退や沖縄経済への影響を受け入れられるのか?
もし、自分だったら、どう考えるか?
周辺国と適切な距離を取り、
自衛の構えを見せ、経済を立て直す。
その理想に対して、現実については、
いま、どうするのか?
治療に例えるなら
手術なのか?
対症療法なのか?
経過観察なのか?
さらに治療に入るとしたなら、
方針はどれを選ぶのか?
どのくらいの時間と費用をかけて実行するのか?
障害物には、どう対処するか?
考えれば、きりがない・・・。
でも、そのきりがないことに向き合っている人が、
現にいて、その落としどころが、今なお探しているのが、
偽らざる現実なのかもしれない。
ただ、少なくとも理想を描くことはやめてはいけない。
あきらめたら、そこで、試合は終了だ。
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