2015年1月12日月曜日

1月12日 はじめに実践ありき


意思決定の前提とすべきものが「すでに起こった未来」である。


 政府、大学、ビジネス、労組、教会のリーダーたる者が
意思決定のすべきものが、「すでに起こった未来」である。

「すでに起こった未来」を知るには、今日当然としているものに反し、
したがって新しい現実をもたらしつつあるものは何かを知らなければならない。

 学者や知識人は、はじめに理論があり、政治、社会、経済、心理の現実は
それに従って形成されると考える。そういうこともある。だが滅多にない。

理論が実践に先行することはない。
理論の役割は、すでに有効性を確認された実体を体系化することにある。


個を一般化し、教え学ぶことのできるもの、
一般に適用できるものにすることにある。

(『新しい現実』)

ACTION POINT 
意思決定の前提にしているものは陳腐化していませんか。
市場で勝つには、思考の枠組みを変えなければならないのではないですか。

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「はじめに実践ありき」とは、未来への応用問題である。

「決定」の精度を上げて、
より多くの成果を得たいと思ったことはないだろうか?

「見込」をはずして、"思い出したくもない!!"
というような
大損を食らった経験をお持ちの方もいるはずだ。

実験を繰り返して、精度を挙げられるものもある。

ただ、現実には、そうならないものの方が多い。
例えば、就職先、大きな買い物、前例のないプロジェクト…。

ドラッカーは、その問いに、
1つの視点を提供してくれる。

「決定」したことが「見込み」とずれるのは、
前提=視点、視座」がおかしいことが原因の1つだ。
(あとは、力不足とミスコミュニケーション)

ドラッカーは、その「前提」とすべきものを、
「すでに起こった未来」と置けと説く。

そして、その「新しい現実をもたらしつつあるもの」が
"何か"を見よ、と。

理屈はわかる。
だが、どうやって、探せばいい?

その1つの可能性のヒントは、"ニュース"にある。

文字通り、"ニュース=NEWS"、
東西南北のNEW(新しいもの、こと、考え)の複数形だ。

ニュースで扱う、その事実が1つの可能性だ。

常識や当たり前、ニュース価値がないと
判断されているものは、ニュースとされない。

つまり、「話題」にあがらない。

もちろん、「世論誘導」という目的もあるかもしれないので、
鵜呑みにすると損をすることがある。

そうではなくて、ニュースが伝える"事実"の"背景"を
注意深く追うことで見えてくる可能性を見つけるのだ。
つまり、事件が起こる要素を1つ変えれば、
生まれたであろう、"別の事実"の可能性だ。


例えば、「生乳価格上昇」というニュース。

①起こった事実の次のステップを想像してみる。

「乳製品」に価格が連動し上昇?→買い控える?予算を削る?

②起こった事実が、このまま続くと見る。

「牛乳」の買い控え?→カルシウム不足を補う低価格商品のニーズ発生?

③起こった事実から逃げる。

代替品を探す動きはどうか?→別の材料になりうるもの、手法が開発されうる?



「すでに起こった未来」は、
「ターニングポイント」だということを以前書いた。

そして、その連なる可能性
見越して、行動してみる。

もし、間違えたとしたら、
そこまで戻って別の選択肢を取る。

それを繰り返すことで、「決定」の精度が上がり、
より多くの「成果」をあげられるようになるはずだ。

そのためにも、あなたも、「ニュース」の奥にある
可能性を想像して行動してみてはいかがだろうか?









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