仕事の最前線にマネジメント的視点をもたらすこと
それ自体が1つのイノベーションである。
あらゆる生産手段のうち、人的資源ほど効率の悪いものはない。
この人的資源の活用に成功したわずかな企業が、
生産性と産出量の飛躍的な向上を実現する。
人的資源こそ生産手段の主たる機会である。
したがって、今日関心を集めている設備や技術のマネジメントではなく、
人材のマネジメントこそが最大の関心事でなければならない。
しかもわれわれは、人的資源の生産性を
もたらす鍵が何であるかを知っている。
報酬や手法ではない。もたらす鍵が何であるかを知っている。
考え方としてのマネジメント的視点である。
仕事と製品をマネジメントの目で見ること、すなわち、
それらのものを全体との関連において見ることである。
(『新しい社会と新しい経営』)
ACTION POINT
あなたの組織に、マネジメント的視点を植えつけるためには何ができますか。
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「マネジメント的視点が鍵」だとすれば、その鍵は、どんなカタチをしているのだろうか?
「マネジメント的視点」が大事なのはわかる。
人的資源の生産性を向上させる、そのことに異論はない。
ドラッカーのメタファーを読み解いていく。
鍵であけるものは、
"扉"なのか?、"宝箱"なのか?、"金庫"なのか?
"扉"なのか?、"宝箱"なのか?、"金庫"なのか?
いずれにせよ、鍵を通して、
"より価値あるものへアクセス"
できることを意味している。
"より価値あるものへアクセス"
できることを意味している。
"より価値あるもの"とは何か?
企業においては、"成果"だろう。
なんらかの行動を通して得た
金銭的に価値あるもの、世間からの評価、
金銭的に価値あるもの、世間からの評価、
集まってきた人材などなど。
しかし、その鍵=マネジメント的視点は、
どんなカタチ=手段をしているのだろうか?
どんなカタチ=手段をしているのだろうか?
つまり、具体的にはどこから手をつけないといけないのか?
そこには、まず、その"価値あるもの=成果"のすり合わせがいる。
なぜか?
「マネジメント的視点」は、全体を見る視点だとして、
その見える"全体"は、"立場"に依存するからだ。
ここまでを整理する。
"鍵"である「マネジメント的視点」をもって、
"より価値あるもの=宝物=成果"を手に入れる。
しかし、"成果"は、立場によって、変わる可能性がある。
野球を例えに見てみる。
ピッチャーは、目の前のバッターを
抑えることが「成果」である。
抑えることが「成果」である。
コーチは、チーム力の向上が「成果」である。
監督は、ファンを喜ばせ、
勝つ野球を見せることが「成果」である。
また、日本シリーズで優勝すること、日本一の観客動員数、
親会社への貢献など、「成果」は、立場や考え方で変わりうる。
親会社への貢献など、「成果」は、立場や考え方で変わりうる。
三層のすり合わせ
そこで、会社(組織)の構成員を三層に分けて考えてみる。
そうすれば、それぞれの"成果"が見えてくる。
そうすれば、それぞれの"成果"が見えてくる。
経営層(監督)=ブランド(ファンが喜ぶ野球)
=らしさ=競争力の源泉
=らしさ=競争力の源泉
管理層(コーチ)=検証(チーム力の向上)
→ヨコ展開=競争力の強化
→ヨコ展開=競争力の強化
現場層(選手)=担当業務の遂行(個人力での貢献)
=競争力の発揮
=競争力の発揮
いま、成果が出せず悩んでいるのだとしたら、踏み出す"最初の1歩目"は、
"自分のポジションを理解"した上で、
"他ポジションとの成果のすり合わせ"を
すること。
そして、そのような機会を経ることで、
それぞれの"成果"が全体につながることを
理解すること。そして、それぞれの持ち場で、
能力を発揮すること。
それぞれの"成果"が全体につながることを
理解すること。そして、それぞれの持ち場で、
能力を発揮すること。
これこそが組織が"最大の成果"を
手に入れる"鍵のカタチ"なのだ。
手に入れる"鍵のカタチ"なのだ。